うちは上の子と下の子が
2歳半離れています。
次男を妊娠中、同じ様に二人目妊娠中のおかあさんからよく聞いた悩みが、、
「上の子が可愛くて可愛くて、下の子を同じ様に愛せるか不安に感じる」というもの。
私も全く同感でした。
上の子が、本当に可愛くて大好きです。宝物の様に大切で唯一無二の存在。
もう夫なんかより、自分の命よりも大切な存在。
下の子が生まれても、上の子をひいきしてしまうのではと思うほど可愛い。
妊娠中は、これから生まれてくる子と上の子とを平等に愛せるか自信がありませんでした。そして、その気持ちは下の子を出産してもすぐには変わりませんでした。
産後の入院中も、離れている長男の事が気になって、、寂しくて泣いてしまうほどでした。
もちろん、下の子のお世話をしていると
「赤ちゃん可愛いなぁ〜」
とは思うのですが、まだどこか自分の子だと実感出来ずにいました。でも、生まれてからまだ数日しか経っていない次男よりも、2年半過ごしてきた長男との絆が強いのは仕方がない事かもしれません。
また、心のどこかで「産んですぐに次男を全力で愛するのは、なんだか長男に申し訳ない」という変な感情まで持っていた様に思います。
そして、その複雑な感情は退院してからもしばらく続きました。比較してはいけませんが、、あえて言うなら、この時期は長男>次男という様な気持ちでした。
しかし、少し経つと長男は私が赤ちゃんにおっぱいを飲ませるのを泣いて嫌がったりと次男にヤキモチを焼くようになります。そして、例に漏れず長男も赤ちゃん返りをし、わがままになっていきました。
そんなイヤイヤ期と赤ちゃん返りのダブルパンチの長男は、次男が生まれてから夜泣きが酷くなってしまいました。夜中に突然大泣きして起きてから1時間くらい全力で泣き続けます。とても繊細な子なので、きっと環境の変化によるストレスだったのではないかと思います。
長男が夜泣きするともちろん次男も起きます。。毎夜、右手と左手に大泣きの長男と次男を抱えて途方にくれる日々が続きました。この長男の夜泣きの時は、手伝いに来てくれている実家の母でも、夫でも泣きやみません。むしろ、私以外が話しかけると泣きがひどくなります。
私の愛情をもっと感じたいんだろうと痛いほど感じます。
でも、新生児のお世話で蓄積された睡眠不足からイライラが止まらない時期がありました。もう思い出したくないというか、記憶があまりない時期ですね(笑)
その頃は、長男に対して今まで感じたことのない怒りの様なものを感じる様になっていました。これが、その上の子可愛くない症候群の入り口だったとおもいます。
せっかく寝かしつけた次男のそばで暴れて起こしてしまう長男。ダメだと言っても何度も危ない事をする長男。毎日お茶をこぼされ、おしっこを漏らされ、、増える洗濯物。
今思えば、まだ2歳の小さい子だからしょうがない事ばかりなんだけど、なんで出来ないの?!と思うのです。長男の些細な失敗にも強く怒ってしまい、後から罪悪感を感じる日々でした。
こんな毎日は自分でも嫌になりますね。
そして、ふと見ると赤ちゃんは穏やかでにこやかで天使の様なんです。その頃には私の愛情は長男<次男に変化してしまっていたと思います。
そんな気持ちがきっと心の中だけでは抑えきれず、長男にも伝わってしまっていたのかもしれません。構って欲しい長男は悪さばかりして私を困らせる、、、悪循環は止まりません。
私はその頃、可愛いはずの我が子の長男が「敵」の様に感じていました。
なんて、悲しいんでしょうか。
こんなに大切に大事に育ててきた長男をこんなに憎く感じるなんて、、、と絶望感さえ感じます。自分でも育児の壁にぶち当たっていると自覚していたので、解決しようと色々調べているうちに
「上の子可愛くない症候群」
という言葉を知り、
みんなそうなんだ、
これは普通の感情なんだ と知りました。
最近の私の長男に対する苛立ちに気が付いているだろう夫にも、
私はいまこういう感情だけど、
二人目が出来るとよくあることみたいだと説明しました。
そう説明しないと私が長男を嫌いになったんじゃないかと不安にさせる気がしたからです。
これは普通の感情。
いつか終わるはず。
私は長男を嫌いになった訳じゃない。
と念仏の様に心で唱えながら過ごしていました。
長男が幼稚園に入ってから、気持ちにゆとりが出来たことが大きかった様に思いますが、気がつけば念仏を唱えることが無くなっていました。
振り返れば1年ほどかかっていました。
そして、今では長男への愛情はV字回復し、元に戻るどころか前よりももっともっともっと大好きになっています。
もう「>」や「<」で兄弟への愛情を表す必要がない位に1番、2番もなく両方とも大好きです。
「上の子可愛くない症候群」は決して上の子への愛情が無くなった訳ではなくて、一時的なものでした。
永遠に下の子の方が可愛いのかとさえ思っていましたが、終わってしまえば、不思議なほど二人とも可愛くて愛おしい存在に戻りました。本当にホッとしています。
「上の子可愛くない症候群」まっただ中のおかあさんがいたら言ってあげたいです。
「大丈夫。みんなそう。上の子が可愛いくないと思うあなたは悪いおかあさんじゃない。ちゃんと終わりが来ると思います。」
これは全部、私が当時知りたかった言葉です。